リールの洗い方
水域や海水で使用したリールは、そのまま放置すると錆びや腐食が発生し、最悪の場合廃棄処分することになります。
海水を被ったリールは、運が悪いと内部やベアリングに海水が浸入し、錆びや腐食が生じます。
保存状態によっては、1~2週間で錆びにより稼働部が固着して動作不良を起こします。
海で使ってそのまま3か月も放置しておくと、ハンドルが回らないという状態になってもおかしくありません。
いざ釣行という直前にハンドルが回らないと慌てるのは避けたいところです。
淡水での使用ではそれほど深刻なことになるにはもっと時間がかかりますが、塩分がある場合は短期間で致命的なことになってしまいます。
ここでは海水で使用した後のリールの洗い方をご紹介します。
要点は以下の通りです。
①水洗いは冷水ですること。
②ドラグなど締められるところは締めて、リールの上部から水をかけること。
③ラインの通り道を重点的に水洗いすること。
リールの種類ごとに、若干の違いはありますが、基本的にどんなリールでもこの3点が大切です。
まず、冷水の使用については、ぬるま湯、お湯は確かに塩分を洗い流すには好都合なのですが、同時にグリスを液化して流してしまうため、プラスよりマイナスの方が多いからです。
ギヤの歯のグリスやベアリング周り、グリスシールが流れてしまうと、潤滑不足に陥ったり、水分が混入したりして、ギヤの摩耗を早めることになります。
次にリールの上部からかけることについては、釣りは大雨の中でも行うレジャーであるため、大雨に打たれることはメーカーさんもある程度想定しているからです。
丁寧に洗いたい一心で、リールを逆さまにして水をかけたり、水の中にリールを漬け込んだりするという話をよく耳にします。
リールは内部に水分が浸入しにくいよう設計されていますが、水没させたり、リール下部にある水抜き穴から水圧をかけた場合には、水分が内部に浸入してしまいます。
3点目のラインの通り道については、リールが海水に接するのは、水没したり移動中に波を被ることを除けば、ラインが連れてくる場合がほとんどです。
水中に入っていたラインが巻き取られるときに水分を連れてきます。したがって、スピニングリールならラインローラーとスプール周り、両軸リールならレベルワインド周辺が最も水と接しやすい箇所になります。
このあたりを丁寧に洗い流してください。
そしてタオルの上にのせて陰干しします。
1時間以上乾燥したら、オイル・グリス・防錆剤でケアします。