汚れたグリス

リールを分解すると、ギヤ周りなど金属同士が接触する箇所にはグリスが塗布してあります。
このグリスは金属同士の摩耗を最小限に抑える役割を果たしています。
メーカーや機種によって違いはありますが、概ね半透明のものから白色に近い色のものが多く、当初はきれいな色をしています。
使用時間が経過するにしたがって、金属同士が擦れることによって徐々に黒っぽくなっていきます。
ドラグワッシャーやゴム素材のパーツの色が入ることもありますが、金属摩擦によって黒くなっているところもあります。
「グリスが汚れていますね」と分解時の写真をご覧になったお客様がよくおっしゃいます。
画像を見てそこに気づくのは素晴らしい感性なのですが、実は画像では分からないもっともっと恐ろしいことが潜んでいます。
真っ黒になったグリス、汚れたグリス・・・これを指先につけて擦り合わせてみると、ザラザラと何かの粒子が入っているのが分かります。昔のクレンザーみたいな感触です。
これは、削れた金属の粒子で、この状態になると、サンドペーパーで擦るように金属摩耗が急加速します。
ドライブギヤの摩耗が激しく要交換になるとき、グリスは大抵このザラザラした状態です。
もう少し早くヤスリと化したグリスを取り除いて、きれいなものに替えてあげれば金属はもっと長持ちします。
Selffishでは分解時の写真を同封していますので、是非ご覧いただき、もしこの状態になっていたら少し早めのオーバーホールをお勧めいたします。

関連記事

最近の記事

  1. TC-01R(トライアングル)右ハンドル入荷しました!

  2. ダイワ スパルタンIC150Hのオーバーホール

  3. シマノ 20メタニウムXGのベアリングチューン

TOP