今回は定期的に電動リールのOHをご依頼いただいているお客様で、シーボーグ200Jです。
この機種は決まって回転不良になっているベアリングが数か所あります。
モーターに近い部分のベアリングなので、グリスが十分に塗布してあり、錆びにくい場所のはず。
しかし、このベアリングが回転していないケースが非常に多いです。
手巻きリールの場合、ハンドルの重さや異音でベアリングの回転不良には気づきやすいのですが、
電動リールの場合、少々異音が出ていても、ハンドルが重くても気づきません。
違和感を感じるというよりハンドルが巻けない、クラッチが切れない、スプールが回らないなど使用不能に近い状態で発覚することが多いです。
ベアリングが回転していない状態になると、ノイズが出ているベアリングよりもかえって静かです。
しかし実態は単なるリングのような状態で無理やり回っているので、ベアリングの接触面で発熱し、異常な高温になります。
モーターにも通常の何倍もの負荷がかかり寿命を縮めてしまします。
ベアリングの周りが溶けているケースもみたことがあります。
ユーザーが気づかないうちに蝕まれ、パワーや速度が大きい電動リールは要注意です。