今回はシマノの電動リール「電動丸3000H」です。
「ハンドルを回してもクラッチが戻らない現象の改善と、細部のチェックを」とのことです。
ハンドルを回してもクラッチが戻らない現象は、この機種にはよくあるもので、耐用年数を過ぎたプラスチックパーツの破損が原因です。
新しいパーツに交換すれば直ります。ただし、この現象、気を付けなければならないのが、破損したプラスチックパーツと一緒にバネも外れます。
内部を自由に動き回るバネは、運が悪いとギヤに挟まれます。すると、ギヤの歯に凹みができ、ハンドル回転時にゴトン、ゴトンとノイズを発します。
このギヤノイズがもう直せませんので、そうなる前に手を打たないといけません。
さて、この電動丸、クラッチ以外にもよく見るとおかしな点がありました。
PEラインが微妙に左に偏っています。
レベルワインドがスムーズに動いていないのではないかとチェックしてみると、レベルワインドのウォームシャフトというギヤにPEラインが巻き付いていました。
手巻きリールならば、すぐにハンドル回転で違和感を感じ取れるのですが、電動リールは分からないのです。
モーターが唸っていても、非常に分かりにくいので要注意です。
もう少しでプラスチックギヤが破損して、修理不能となるところでした。
電動リール、特に最近の小型電動リールは、レベルワインド部も見えないものが多く、定期的な分解チェックが必要です。