カルカッタコンクエスト201のオーバーホール

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今回のオーバーホールは、シマノ カルカッタコンクエスト201です。
前回はメーカーのオーバーホールを依頼し、ギヤノイズがあるためギヤ交換を検討したとの説明を受けたとのことです。
早速内部を見ていくと、ドライブギヤが若干黒ずんでおり、グリスは乳白色になっています。
これはグリスが水分を取り込んだ時の現象で、ギヤ軸から海水が混入したようです。
またギヤの黒ずみはドラグ座金のカーボンによるものと黒錆びでした。
マイクロモジュールギヤのため、ギヤの摩耗具合が肉眼では確認できず、拡大鏡を最大の倍率で使って傷を確認します。
ノイズが出るほどの摩耗はなさそうなので、強めのグリスでケアして症状を抑えます。
メーカーさんが交換を検討してやめるレベルなので、しばらくは大丈夫だと思います。
ノイズが大きくなって気になり始めたらギヤ交換すると良いです。
海水が混入したため、内部のベアリングがノイズを発しており、こちらの方がハンドル回転時のゴリゴリ感の原因でした。
ノイズを発しているベアリングを交換し、シルキーな巻き心地が蘇りました。
このリールは沖釣りで使用されており、船の移動中に波を被ることが多いため、帰宅後にバケツの水にドブ漬けして塩抜きをするとのことです。
海水にさらされたままよりはもちろん良いですが、リールを水に浸けることで、水分が内部へ浸入しますので、注意が必要です。
冷水シャワーで大雨に打たれるようにリール上部から海水を洗い流すのがベストです。
リールは大雨の中で使用することは想定しているので、リール上部からの攻撃には防御力があります。
しかしリール下部からの放水や水没状態に対してはそれほど防御力はありません。
内部への水分の浸入により、錆びや固着が起こりやすくなりますのでできるだけ水分を内部にいれないことが大切です。
また、船の移動中に竿を立てた状態、つまりリールが上を向いた状態で海水を被ると、レベルワインド部や水抜き穴から水分が浸入しますので、ビニールをかぶせるなど工夫すると良いです。

2020年09月29日 03:17

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