今回は19アンタレスHGとアンタレスDC、コンクエストBFSHGとシマノ社最高峰の3機種になります。
3機ともに良好な状態ではありますが、きちんと使っているため、汚れと潤滑不足ぎみの部分はあります。
3機種のうち、私も大好きな19アンタレスの状態をご紹介します。
外観は若干の汚れはありますが、大切にされている感じが伝わるきれいな状態です
ハンドル回転時にわずかですが、指に振動が伝わってきます。
この時点では原因は分かりませんので、各パーツの状態をチェックしていきます。
本体カバーを外して内部を見ていくと、グリスの汚れも平均的で特に真っ黒になっている個所もありません。
ドライブギヤの歯の部分にグリスが少なくなっており、汚れが詰まり始めています。
傷や摩耗跡はほとんど見られず、ノイズが出るような状態ではなさそうです。
ハブラシでピカピカに清掃し、新しいグリスで仕上げます。
ピニオンギヤも歯の部分は同様で、こちらもピカピカにしておきます。
徐々に分解清掃が進み、各ベアリングのチェックが始まります。
最もノイズが出やすいのが、ギヤ軸のベアリングです。ハンドル回転時に力がかかるためで、ここは錆びも良く出ている部分です。
次にやられやすいのがピニオンギヤの上下受部で、こちらはスプール以外で最も多く回転するベアリングであるためです。
水分にもさらされやすい位置にあるため、海水で使用すると錆びや腐食が起きやすいため注意が必要です。
今回のノイズはピニオンギヤ上部のベアリングでした。チェッカーで確認すると良く分かります。
ベアリングを交換し新品時のシルキーな巻き心地に戻りました。
この機種は以前のブログでもご紹介した通り、内部に緩んで外れやすいネジが2か所あり、そちらもチェックするとやはりかなり緩い状態でした。
ネジ止め剤を塗布して簡単には緩まないよう取り付けを強化します。
このネジが外れるとかなり致命的な状態になりますので、早めのチェックをお勧めします。
突然ハンドルが巻けなくなったら、ギヤ交換ほぼ確定ですのでご注意ください。
19アンタレス他2台のオーバーホール
2021年12月26日 22:08