この時期によくあるトラブル

こんにちは Selffishの鈴木です。

今日はこの時期によくあるリールのトラブルです。

啓蟄も過ぎいよいよ生き物たちが動き出す時期、つまり魚も釣り人もソワソワし始める時期になりました。

そろそろ今シーズンの釣りの準備を始めようとリールを出してみると、「あれっ、ハンドルが回らない」「クラッチが切れない」「スプールが抜けない」という事態になっていることがあります。

これはこの時期特有の不具合で、昨年末の納竿から3カ月くらいの間に錆びや塩により固着してしまった状態です。

リールを動かすことなく数カ月が経過すると、固まります。私くらいの年齢の方は分かると思いますが、数時間椅子に座ったまま読書や仕事に集中していると、腰が固まります。もし1カ月も椅子に座っていたならば、きっと動けなくなることは想像に難くありません。

リールにおいても腰と同じように固まりやすい部分があります。

まず、両軸リール(電動含む)のハンドルに直結している部分で、ローラークラッチ部です。ここは海で使用しているリールの多くが塩をふいている部分です。よく見るものと形は違いますが、ベアリングです。

ステンレス製ではありますが、思い切りステインしています。この部分の錆びや固着は、ハンドルを回していればほぼ起こりません。

次にクラッチ部の塩ガミです。こちらはレバー付近の関連パーツの固着もありますが、ほとんどはピニオンギヤの固着による動作不全です。ピニオンギヤはクラッチレバーにより上下動をして、スプールと連結したり、切り離されたりします。この上下動を妨げるのがピニオンギヤとベアリングの固着です。

ピニオンギヤは正確かつスムーズに上下動を繰り返すために、2点をベアリングで支持されています。このベアリングとピニオンギヤ自体が錆びて固着すると、動かなくなります。こちらは固着する寸前に一度でもクラッチを切っていれば防げます。

3点目はベイトリールのスプール軸やベアリングの固着です。機種によって構造に違いはありますが、スプールと本体あるいはピニオンギヤが固着すると、スプールが抜けなくなります。スプールが抜けなくなるとどうなるかといいうと、多くの場合その後スプールが回転しなくなります。連動してハンドルも回らなくなり、クラッチも切れなくなります。もうリールではなく、ただの金属の塊になります。こちらも、固着前にスプールを抜いていれば防げる不具合です。

要するに固着する原因は塩・錆びなのですが、動かさないことが事態を悪化させる要因となっています。

この時期特有というのは、動かさない時期があったケースが多いためです。

固まってしまったものは仕方がないので、オイルを注しながら、細かく振動を与えて解きほぐしていきます。

固まってしまったら、力づくで動かさないで、オイルを注してください。よく分からない方はSelffishにお申しつけください。

関連記事

最近の記事

  1. TC-01R(トライアングル)右ハンドル入荷しました!

  2. ダイワ スパルタンIC150Hのオーバーホール

  3. シマノ 20メタニウムXGのベアリングチューン

TOP