こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、シマノ ティアグラ16のオーバーホール依頼です。大型のレバードラグリールは、通常のリールとケアの仕方が異なるため、専門のショップさんやメーカーへのご依頼をおすすめしていますが、作業自体はできますのでメーカーさんの取扱いが終了してしまった機種については、このくらいのサイズまでなら作業することがあります。
海外製の大型レバードラグリールは、固定ボルトの強度が弱いものがあり、塩ガミ、固着しているとネジが破損する可能性があるため、あまり作業しませんが、日本製のものはそういう心配がありませんので、比較的安心して分解することができます。また電食も起こりにくいよういろいろ工夫されているので、固着していることもめったにありません、
今回のリールは、レバーをあげてハンドルを回転するとゴリゴリと結構なノイズがします。100キロを超える相手との闘いの中で、この音はあまり聞こえないと思いますが、安心してファイトできない状態ではビッグフィッシュを逃すことにもつながりますので、万全のコンディションで臨むことが不可欠です。
自重1キロを超えるものすごい剛性のフレームは、車で踏んづけたとしても壊れそうもなく、むしろ車の方が心配になるくらいのレベルです。
分解してみると、さすがに各部に塩ガミがありますが、主要部分には強力なグリスがきっちりと塗布されており、塩を凌駕する防御力を発揮しています。古いグリスを除去し、同等レベルの強いグリスを使用します。
すべてのネジのゆるみをチェックし、電食防止剤を塗布しながら組み上げます。
ゴリ感の原因はピニオンギア部のベアリングで、オートバイなどに使用するようなサイズのベアリングで、高耐食のものですが、塩というよりパワーによる破損でゴリゴリになっている感じです。
同サイズの高耐食ベアリングと入れ替え、スムーズな回転を取り戻していきます。
それほどの頻度では作業しないリールなので、ファイトシーンを想像しながらわくわく・ドキドキの作業になりました。