こんにちは Selffishの鈴木です。
今回はシマノ ツインパワーXD C3000XGの砂利による違和感を解消してほしいとのご依頼です。
サーフをメインにランガン計画を組み立てるとき、あまり気にせずいつもどおりに釣りをしていると、思わぬところでリールにダメージを与えてしまうことになります。
サーフでの釣りで結構気になるのは、車の中が砂だらけになってしまうことですが、シューズやウェーダーが砂だらけになっているということは、当然リールにも砂の攻撃は襲いかかっているということですので、堤防や護岸の釣りと同じようにしていると、リールが砂利だらけになってしまいます。
当店でオーバーホールするリールに砂利を発見した時は、清掃工程を2回行うようにしています。砂利はリールのボディ内部まではなかなか侵入してきませんが、分解中にほかの部分に砂利があると、ボディ内部に作業によって入れてしまう危険性があるため、ボディーの分解に入る前に、できる限り除去しておくようにしています。
砂利は目に見えないくらいの小さな一粒でも、ギアの溝に入るとハンドル回転をおかしくしますので、特にマイクロモジュールギアの歯には砂利が絶対に無い状態にしないと、とんでもないことになります。砂利に対しては、どれほど気を使っても使いすぎることはありません。
また砂利の手ごわさは、水洗いによってどんどん内部に入り込んでいくところにもあります。かなり丁寧に水洗いをしても、100%取り切ることは恐らくできないでしょう。かならずどこかに潜んでいて、乾燥するとコロコロと動き出しますので、回転運動の障害になるようなところに落ち着いていることが多いです。
違う機種のケースですが、ずいぶん上手に入ったなぁという感じに砂利が落ち着いています。この1粒で、このリールは使い物になりませんでした。
サーフでの水没はもう絶望的なので別として、風などで砂にさらされると、砂利がたまりやすいのはスプール内部(ドラグ部まで侵入しています)、ローター内部、ボディガード内部という部分です。特に、ドラグ部に砂利がたまると、フエルトやカーボンクロスに砂利が付着した状態になります。そこで大物をヒットさせてしまうと、ドラグがフル稼働し、スプールが高速回転しますので、サンドペーパーを高速回転する動作、つまりグラインダーと同じことがスプール内部で起こります。
OHでドラグ部をケアしていると、金属の座金がズタボロになっていることがたまにあります。十中八九サーフでの釣りをメインにしているアングラーです。
ホームとなるフィールドがサーフの方は、ドラグワッシャーの清掃を入念に行ってあげるとトラブルを避けられますのでお試しください。