こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、メタニウムMGL HGLのギア交換(カスタム)のご依頼です。
Selffishでは新品の状態を理想形として、この状態を目指した作業を行うため、原則改造はお勧めしませんが、お客様からのご指示がある場合はその通りに作業させていただきます。ただし、異なるリールのパーツを組み込んだり、カスタムメーカーのパーツに換装する場合などは、予想外のノイズや違和感が出てしまうケースが多々あります。そういったケースでは、元の純正パーツに戻すという対応しかできないことをご了承いただいたうえで行っています。
今回のケースは、メタニウムMGLのギアノイズがどうしても気になるため、19スコーピオンのドライブギアに交換してほしいとのご指示でした。
元々の軽くて硬いアルミ合金とは対照的に、ソフトな当たりとずっしりとした重量感が特徴の真鍮のギアに変わるため、かなり巻きのフィーリングが変わります。メタニウムMGLの特徴である「とにかく軽い巻き感」が失われる代わりに、アンタレスのような重厚感のあるシルキーな巻き心地になります。全く別物のように変わりますので、このフィーリングが好きなメタニウムファンにはたまらないカスタムになりそうです。
ただし、ギア軸やピニオンギアへの影響、重量の変化によるバランスの崩れ、超高速巻き時のノイズの発生など、予期せぬことも起こり得るので、何か不具合が出れば元のギアに戻すことも考えておかなければなりません。
ギア交換をしても短期間のうちにまたギアノイズが発生するというジュラルミン特有の症状もかなり解消され、シルキーな巻き心地が長く持続するのは、このカスタムの良いところだといえます。
ドライブギアが変わることで、同時にスタードラグ座金も内径の合うものに交換しなければなりませんので、手配し、OH作業の中で組み換えしていきます。
この手の改造が得意なショップの方や個人の研究家の方がたくさん情報を発信してくれていますので、とても勉強になります。自分だけのこだわりを叶えてくれるカスタムは、とてもワクワクし、実釣の楽しさとは違ったもう一つの楽しみを生み出してくれます。