こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、ここのところよく目にする19~20ステラSWシリーズのドラグ力低下についてです。
この時期は大型スピニングのオーバーホール依頼が多く、全機種で必ず確認する箇所があります。
お客様から「ドラグをギチギチに締めているのに半分くらいしかドラグ力が出ていない」との情報をお聞きすることがよくありますが、急にドラグ力が弱くなったときの原因の一つが、スプールの下側についている小さなボルトが緩んでいるケースです。
このボルトが緩むと、台座がガタツキはじめ、ドラグノブを締めても台座が動いてしまうためドラグ座金に力がかからなくなります。そのため本来のドラグ力が出なくなります。徐々に弱くなっていきますので、当初は気づきにくいですが、一度緩み始めるとみるみるうちにドラグ力が弱くなっていきます。
このボルトはめったに緩むことはないのですが、一度何かの拍子に少しだけ緩むと、ドラグノブを締めこむたびにネジが緩んでいきますので、最終的にはメインシャフトに切ってあるネジ山の一番下まで締めても大して圧迫されない状態になり、ドラグ力が出ないということになります。
この現象は同じ構造のスプールならどれでも起こり得る現象なのですが、なぜか19~20ステラによく起こっています。
大物と対峙しているときにこれが起こると、ファイトになりませんので、釣行前には必ずチェックしてください。
Selffishではこのネジのチェックをし、簡単に緩められる場合はねじ止めをしています。
それでも船の微振動を受けて緩むことがありますので、いつも気を付けておいた方が良いです。