こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、シマノオシアカルカッタ300HGのOH依頼です。
特に気になっている点などは無いようで、不具合は出ていない感じなので、パーツの状態を見ながら作業を進めていきます。
このリールは沖釣りメインで使われていると思いますので、塩による錆びや腐食は多少あるのが普通です。
本体カバーを開けてみると、やはり内部まで汚れは浸入しています。グリスもかなり汚れた状態ですが、錆びや腐食はほとんどありませんでした。恐らくオイルやグリスによるケアをご自分でもまめにされていたようです。
あまりたくさんのオイル・グリス注入は、ベアリングノイズを発生させてしまったり、ローラークラッチに入るとハンドル逆転が起こったり、不具合につながることがあるので、少量をまめに行うのがベターです。
しかし、オイル切れ、グリス切れで潤滑できない状態になるくらいなら、たっぷり注入する方が全然ましです。
ベアリングノイズが少々出たとしても、錆びて分解すらできない状態になることに比べたら、比較にならないほど良い状態と言えます。乾燥による破損やオイル切れによる錆び・腐食がない状態なら、いくらでもコンディションを整えることができます。何もしないくらいなら、オイル・グリスでケアしてください。使い方が少しぐらい間違っていても、水分や塩分にさらされるより断然良い状態を維持できます。
オイル・グリスにまみれた汚れは、拭けば簡単に取れますが、こびりついた塩は拭いてもとれませんし、腐食した金属は元通りにはできません。特にギア・クラッチなど力がかかる個所のパーツは腐食していると欠損しますので最悪の場合、再起不能です。
各メーカーさんは錆びや腐食が出ないよういろいろ工夫されていますが、実際に不具合を毎日見ていると、ほぼすべてが錆び・腐食が原因です。唯一の防衛策がグリスアップだと思ってください。
最適のオイル・グリスを最適な方法で使用すればもちろん良いですが、そこまで精通しなくてもオイルをかけて拭くだけでも、全然違いますので、水洗い、注油にチャレンジしてみてください。当サイトにも簡単な注油の方法を掲載していますので、ご参考にしてみてください。