ダイワ シーボーグ150Jのクラッチ動作不良

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、ダイワシーボーグ150Jという電動リールの不具合です。少し前のブログでも同じ機種をご紹介しましたが、メーカーさんの修理対応が終了となったため、ご依頼が増えています。

今回はクラッチレバーが下りなくなったので直して欲しいとのご依頼でした。

両軸リールのクラッチレバーが動作しなくなった場合、一番よくあるパターンは、錆びによるピニオンギアの固着により、連結・非連結の動作ができなくなり、クラッチレバーが動かなくなっている状況です。今回も恐らくそのパターンだろうと思いながらリールを見てみると、塩ガミしている感じはほとんどなく、非常によくお手入れされている状態なので、???という感じでした。

 

いつもどおり分解を進めながら、原因となっている部分を探していきます。

レベルワインド部やハンドルノブなど一部汚れやすい箇所は多少の汚れはありますが、固着しているような部分はなく、全体的に良好な状態です。

 

原因となりやすいピニオンギアもそれほど汚れはなく、連結部分の変形・腐食もなし、スライド動作もスムーズに動いています。

クラッチレバーと連動して動く部分をひと通り見ましたが、正常な状態で問題はなさそうです。

あとはクラッチレバー自体が固着しているなどの理由で動かないのではと思い、レバー周辺を見てみると、「ああ、これだ・・」という感じで原因が見つかりました。

 

画像は整形した後のものなので分かりませんが、黒い線状の部分(フレーム)がリールフット側にクニャっと曲がっていました。

このパターンは過去に2回見ているので、珍しいといえば珍しいですが、いつでも起こりえることなので、一応知見として蓄積しておくと良いかもしれません。

原因はフレームの変形でした。恐らくロッドキーパーや船べりにぶつけたか、軽く落としたかという感じで、クラッチレバー下のフレームが内側に変形していました。

そのため、クラッチレバーより幅が狭くなって、下げられない状態に陥っていました。

よく見ないとなかなか気づかないのですが、分解してフレームがむき出しになると、グニャっと内側に曲がっていてかなり目立ちます。

以前のこのパターンの時も同じでしたが、フレームが曲がるほどの衝撃の場合、カバーがひび割れしています。

よく見ると分かりますので、クラッチレバーが動かないときは、本体カバーにひび割れがないか確認してみてください。ひびがあればフレームが変形している可能性が高いです。

この場合、クラッチレバーを外した状態でないと、整形することができませんので、結局分解が必要になります。

無理やりクラッチを切ると、元に戻らなくなったり、かなりの抵抗になるのでレバーが破損する可能性があります。ご注意ください。

関連記事

最近の記事

  1. シマノ19ステラSW14000PGのオーバーホール

  2. シマノ99スコーピオンアンタレス5のオーバーホール

  3. シマノオシアコンクエストCT200PGのオーバーホール

TOP