こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、シマノの電動リール「06電動丸3000IKAスペシャル」の定期メンテ依頼です。
この電動リールは、2006年に誕生したスルメの多点掛けを睨んで、パワフルさと耐久性を追求したモデルで、結果として、青物や大鯛、タラ、メダイなど大型魚でも十分戦えるスペックを備えた人気の機種です。
205m/分という巻上げスピードと同時に、耐負荷・耐熱構造によるブレーカーダウンを起こさないタフなリールに仕上がっています。現在でも通用する十分な性能を持っているため、定期的なオーバーホールをしながら愛用している釣人が多いです。
この機種でよくある症状としては、モーターの下に装備されている大口径のスプールベアリングが、回転不良になることです。錆びによる固着で全く回転していないケースもよくあり、この場合は回転していないためジャラジャラというノイズが出ませんが、ベアリングが単なる金属の輪と化しているので、熱を発生し危険な状態です。
OHすることで、回転させることはできますが、ジャラジャラという大きなノイズが出ますので、OH前より状態が悪くなったように見えます。このベアリングを交換するには、モーターの配線処理が必要になるため、原則メーカー修理をお願いするしかありません。
それさえなければ、比較的清掃グリスアップで良い状態にできます。モーター自体は、先にご紹介したとおり、パワフルで耐久性も高いので、故障は少ないと思いますが、モーターに不具合が出ている場合もメーカー修理でないと改善は難しいです。
経年劣化により破損しやすいクラッチカムも以前交換済のため、良好な状態です。
レベルワインド部は汚れが溜まりやすく、釣りによってはコマセを巻き込むことがありますので、清掃とグリスアップが必須の個所になります。
ギア周りもそれほど状態は悪くないので、まだまだ活躍してもらえそうです。
大型の強い獲物が相手なので、やはり各部に無理な力はかかります。定期的なオーバーホールにより潤滑を絶やさないことが長持ちさせる秘訣になります。
ひときわ目立つ、独特なオレンジ色がまぶしい電動リール、1日でも長く使っていただきたいです。