シマノ 10ステラ1000PGSのオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノ10ステラ1000PGSのハンドル回転不良を改善してほしいとのご依頼です。

最近、同じ症状が増えてきていますので、ちょうどパーツの劣化時期がきているために起こっている可能性があります。ハンドルの回転が重たくなったり、引っ掛かってハンドルが回せなくなったり、コツンコツンと振動が出たり現象はいろいろですが、原因はフリクションリングの劣化・破損により、ローターに接触して起こっています。

当機種のフリクションリングは、従来のゴム製から若干素材がシリコンゴムに改善されたため、溶解してへばりついていることは少なくなりましたが、それでも劣化により伸びたり、破断したりしているので、結果的には回転運動の障害になってきます。

フリクションリングが原因の不具合については、オートリターン機構を常用するユーザーの場合、症状が出るのが早く、異変に気づきやすいです。ベールを手で返すユーザーの場合は、フリクションリングが劣化していても、具体的な症状として現れにくいため、破断してからようやく気づくことになります。

今回のお客様も、恐らくあまりオートリターンは使用しない方のようで、フリクションリングは細かくちぎれていろいろな隙間に挟まっていました。内ゲリ当タリというプラスチックのパーツ付近にちぎれたゴムが溜まってくると、ようやくローターに接触するため、ハンドルが回らなくなったり、コツコツと微振動を発生して、この時初めて気がつきます。

特に小さい番手のものは、ライトラインでの使用が多く、ギア周りの摩耗が少ない良好な状態であることが多いため、突然起こる不具合に驚くことが多いと思います。しかしフリクションリングさえ交換すれば、元の良好な状態に戻りますので大丈夫です。

当機種もフリクションリング以外のギア周り、ウォームシャフト周り、ドラグ周りはすべて良好な状態でした。

 

純正パーツの供給もほぼなくなり、丁寧に扱わないといけない範疇のリールになりましたので、ちょこちょこ手はかかりますが、違和感が出る都度ケアして長持ちさせてほしいリールです。

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