ABU アンバサダー4601C D2D2のオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、「ABU AMB4601C D2D2」のチェックおよび戦闘準備のためのOHご依頼です。

新品未使用という状態のものを中古で入手したため、内部のチェックと本来のスペックを取り戻すための整備をご要望です。

ABUリールの左はどの機種も数が少ないので、特に左ハンドルの未使用品となるとかなりレアものだと思います。

このままコレクションとする手もありますが、このお客様は鯛ラバ用としてガンガン使う根っからの釣り師なので、すぐにでも120%のパフォーマンスを出せるように整備していきたいと思います。

外観は新品未使用というコメント通り、非常にきれいな状態で、経年による劣化も全く感じません。

ハンドルを固定しているナットの締め具合、本体固定ボルトの締め具合などから、工場出荷状態でストックされていたものであろうという予想がつきます。

本体プレート部に残っているグリスは劣化したメーカー純正グリスで、

 

ドライブギアやコグホイールに付いているグリスも同様に純正グリスのようです。

 

残っているグリスはわずかで、かつ表面が固くなっていますので、一度きれいに除去して、新しいグリスを再度塗布していきます。

ピニオンギア周りにはグリスはほとんど残っておらず、ハンドルの回転もあまりしていない感じの状態です。こちらも、ブラシで清掃してから新しいグリスを塗布し直していきます。

この機種は、スプールに装着しているベアリングがちょっと特殊なサイズのもので、入手が難しいものになりますので、交換するときは海外のショップに注文しないとならない場合が多いです。当店でもできるだけストックするようにしていますが、入手に時間がかかる特殊なものになります。

今回のリールでは、未使用の状態なので、注油だけで十分で、交換の必要はありませんでした。

レベルワインド部のウォームシャフト周りもグリスは乾いており、このままではギクシャクした感じになり、十分な飛距離の出るスムーズなキャストは望めませんので、きっちりケアしてあげます。

ローラークラッチ周りは、全く劣化は見られませんので、古いグリスは除去して専用グリスを再塗布しておきます。

組み上げしてみると、滑らかな良い状態になり、新品時のようなフィーリングを取り戻しましたので、これで十分戦えるのではないかと思います。

 

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