ABU レボLTXーBF8Lの不具合改善

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、ABU レボLTX-BF8のレベルワインダー動作不良のチェックと改善のご依頼です。各種カスタムパーツできれいにドレスアップされたリールで、かなり軽量なルアーでも気持ちよくフルキャストできそうな仕様になっています。

改善をご要望されている症状は、レベルワインダーが一か所で止まることがあり、自然復帰するとしばらくの間は正常に動くとのことです。症状が再現できると原因は見つかるのですが、たまに起こる不具合の場合、再現するのが難しいことがあり、その場合直接の原因を見つけるのに時間がかかります。

今回の症状はレベルワインダーの動作不良なので、原因は限られており、みっちり探せば恐らく見つかると思います。

 

レベルワインダーが1か所で止まってしまう時点でウォームシャフトの傷、パイロットガイドの変形、ウォームシャフトギアの歯の欠損が考えられますので、拡大鏡を2個使用して、みっちり調べていきます。

1か所で止まる現象が「たまに」ということは、傷や欠損も非常に小さいものである可能性が高く、決め打ちしていかないと発見することができません。

今回は上記の3点に絞って、各パーツの状態を精査していきます。

最も可能性の高いウォームシャフトからチェックしてみると、サイドプレート側のギアの歯が小さく欠損していました。

 

これによりレベルワインダーが一番右側に来た時に戻らず同じ位置で留まってしまう現象が起こります。

このくらい小さな欠損だと、10往復に1回くらいしか不具合は出ませんので、非常に気づきにくいですが、ハンドルが引っ掛かるうちに欠損が少しずつ大きくなり、10往復が5往復となり、そのうち毎回右側で止まるようになります。そのくらいになると、糸も右側に偏ってきますので、気づきやすくなります。

今回のケースは、ウォームシャフトを新しいものに交換して改善できますが、念のためパイロットガイド側も欠損をチェック、ウォームシャフトギアも破損がないか確認しておきます。

純正の状態ではあまり起こりませんが、カスタムパーツを装着する場合には、レベルワインドキャップの深さや形状が違うことで微妙な調整が必要になり、不具合の原因になることがあります。正常位置より深く入りすぎる場合などは、シムを入れて微調整する必要がありますので、カスタム時には気に留めておくと良いと思います。

関連記事

最近の記事

  1. ダイワ 15ソルティガ15H-SJのオーバーホール

  2. シマノ 14カルカッタコンクエスト201のオーバーホール

  3. トライアングル TC-01L入荷しました!

TOP