シマノ オシアジガー5000Pのクラッチ動作不良解消

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノ 03オシアジガー5000Pのオーバーホールです。

クラッチの動作不良が起こっているため、改善のための作業依頼となりました。

このリールは、2003年に新登場したオシアジガーの最大番手のもので、1000番から3000番に続いて、翌年にリリースされました。3枚のピュアカーボンワッシャーを搭載し、最大ドラグ力15kgを叩き出しています。PE5号を750m巻けるラインキャパで、最深部までジグを送り込むことが可能となりました。遊びのない巻上げを実現するツインストッパーも採用しています。

今回はクラッチ動作の不具合とのことですので、原因を見つけて改善していきたいと思います。

現状確認してみると、ハンドル回転時のゴリ感は結構あり、ハンドルの逆転の遊びが大きくなっています。こちらはツインストッパーのおかげであまり気にならない程度に収まっていますが、ローラークラッチがあまり機能していないようです。

クラッチ動作の不具合については、ピニオンギアの塩ガミによる動作不良が原因であることがほとんどですが、今回のケースでは、クラッチレバー板というパーツが原因でした。グリス切れと塩による抵抗でスライド動作がうまくいかず、動作不良が生じていました。

塩ガミしやすいスプールロック機構周辺は、比較的きれいな状態でしたが、ベアリングはゴロゴロというノイズが出ていますので、交換しておきます。

ピニオンギア溝に摩耗はありますが、年式を考えれば妥当なレベルです。グリスケアでできるだけ長持ちするように手当しておきます。

ギア軸周りにも摩擦によるグリスの汚れが見られますので、古いグリスを除去し、新しいグリスを再塗布します。こちらはベアリングも回転不良になっていましたので、交換となります。

本体A(セットプレート)には塩の付着が多く腐食が出るといけないので、除去および防錆処理をしておきます。グリスアップによりスムーズな動作の確保と塩に対する防御力強化をしておきます。

機能が衰えていたローラークラッチも見てみると、やはり真っ黒なグリスが全体を覆っており、正常な動きができていない状態でした。洗浄と専用オイルの塗布により動作をできるだけ再生させておきます。

すでに純正パーツの供給が終了している機種ですので、純正パーツの交換ができませんが、その状況でできる最善策を講じておきました。

 

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