こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、14カルカッタコンクエスト201のオーバーホールです。クラッチの動作不良とハンドルの回転をチェックして欲しいとのご依頼です。
このリールは、2014年に発売となったモデルで、コンクエストの真髄ともいえる鍛造素材から削り出されるフレームによる耐久性と巻き心地にさらなる磨きをかけて新登場となりました。駆動中枢にX-SHIPとマイクロモジュールギアを搭載し、ギアの耐久性と回転フィーリングを一層向上させ、ギアノイズを大幅に抑え、リーリング中の伝達情報をより正確にキャッチできるように改良されました。S3Dスプールの搭載やSVS∞もスプール回転性能の向上に大きく貢献し、気持ちよく遠くまでキャストできるリールに進化しました。従来からのコンクエストファンに加え、新たなファンを獲得した大人気機種です。
今回のリールは海水で使用することが多いため、塩が原因の不具合が出ていそうです。
早速分解しながらパーツチェックをしていきます。
本体内部はだいぶ海水が浸入しているようで、汚れと錆びが多く見られます。特にピニオンギアを支持するベアリングが錆びており、クラッチの動作不良の原因になっていました。
ギア軸周りも汚れが溜まっており、ベアリングは錆びで回転不良になっています。
ドライブギア、ピニオンギアは黒錆びにより元々の金色から黒色に変色しています。この錆びは金属に致命的な影響を与えることはないので、防錆処理とグリスアップでケアしておきます。
レベルワインド周りは、内部に比べて汚れが少なく、水洗いを丁寧にされていることが分かります。分解したときでないと届かない部分まできれいに清掃して、グリスアップしておきます。
ハンドル回転時の違和感については、ローラークラッチが錆びていたためそのノイズのようです。逆転防止の動作をチェックしてみると、逆転してしまうことがあることが分かりました。ローラークラッチ内部に錆がかなり出ており、洗浄による動作改善も完全にはできないので、新しいものに交換となりました。こちらは、原則メーカー修理扱いのみで交換できるパーツですのでご注意ください。
ここまで性能が低下していると、だいぶ釣れるべき魚を取り逃がしていたはずですので、ここから挽回して釣りまくってください。