ダイワ シーボーグ150J-DH-Lのオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、ダイワ シーボーグ150J-DH-Lのオーバーホール依頼です。いつも丁寧に手入れしているが、2年以上経過しているので、溜まっている汚れの除去とベアリングの交換をしてほしいとのことです。

この機種は、2013年に登場したワンハンド手持ちケームの革新的な電動リールで、快適操作を可能としたジョグダイヤル搭載のハイパワー小型電動リールです。パワフル巻上のシングルハンドモデルでMAX7kg、フィネスドラグのダブルハンドルモデルでMAX5kgのドラグ力。従来よりワンランク上の魚をターゲットにできるスペックになりました。

発売からすでに10年以上が経過し、パーツのメーカー在庫がなくなってきたことから、メーカー修理を断られるケースが増え、当店では清掃・グリスアップとベアリングの交換程度のオーバーホール依頼が多くなっています。

モーターが作動しない、液晶が映らないなど電機系の故障については、もう諦めるしかありませんが、動作は正常だが、ハンドルが重いとかスプールの回転が悪いなどの症状なら、ほぼ改善できます。

早速作業を開始しようと思います。まずハンドル回転が重く、クラッチもかなり切りにくい状態ですので、塩ガミが結構あると思われます。

多くの場合回転不良になっているモーターハウス周りのベアリングからチェックしてみますが、まずまずの状態で、まだしばらく大丈夫そうですので、グリスシールで耐久性を高めておきます。

レベルワインド部は汚れが溜まり、錆びも出ているため、かなり動きが悪くなっています。

 

こちらは清掃で塩ガミを除去し、グリスアップすればかなり良い状態に戻ります。このリールは、レベルワインド部の構造が非常に美しく、作業性も良いため私は大好きなリールです。

スプールの回転が悪い場合は、スプールの両軸受けとセットプレートギア、ウォームシャフトの塩ガミによる回転不良が原因なので、すべてを良い状態にすると、新品のような滑らかな回転が蘇ります。

 

機種によっては、スプールにマグシールドベアリングが装着されていますので、その場合はメーカー修理依頼で交換してもらいます。ただし、回転不良になっていることはほとんどありません。

ベアリングが固着していることが多い、セットプレートギヤーAというパーツがメーカー在庫なしの状態になっていますので、破損したりしていると修理不能になります。

最後にクラッチレバーの動作ですが、こちらはたびたび目にすることがありますが、フレームの変形によりレバーが圧迫されているケースでした。

 

画像では分かりづらいですが、黒いフレーム部分がわずかに内側に変形しています。大体船べりにぶつけたりして起こる現象なので、プラスチックカバーに傷がついていたり、ヒビが入っていますのでよく観察すると分かります。あれっ?と思ったらカバーの方を確認してみてください。

これでまたしばらくは大丈夫だと思いますので、電気部分が壊れて、動かなくなるまで大切に使ってください。

 

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