シマノ20エクスセンスDCSSHGのオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回はシマノ20エクスセンスDCSSHGのオーバーホールです。9月初旬にご紹介したリールとは別のもので、また違った不具合が出ていますのでご紹介します。ご依頼の内容は、クラッチの動作不良と回転時の異音を解消して欲しいとのことです。

このリールは、前回ご紹介の通りですが、2020年に新登場となった、シーバスゲームを主眼においた実践派DCベイトリールで、操作性の良さとHAGANEボディ、マイクロモジュールギア、X-SHIPなどの充実装備が特徴のリールです。

早速内部の状態をチェックしていきます。

まずボディ内部は若干グリス切れに近い感じではありますが、それほど錆びや腐食があるわけでもなく海水で使用するリールにしてはまずまずの状態です。ただ固定ボルトが通る穴には塩が付着していますので、きれいにして防錆処理しておきます。

 

レベルワインド周りは、ポールが塩ガミして動きが悪くなっていて軽快な動きができない状態になっていました。

こちらも塩の除去、防錆、オイルアップでケアします。

クラッチ動作不良の一因となりうるクラッチレバー周りの汚れについては、ほとんど動作に影響を及ぼすほどの状態ではありませんので、通常の清掃グリスアップでOKです。

 

ピニオンギア、ピニオンヨーク、スプリングは塩ガミが多く、クラッチの動作不良の原因の一つはここになります。塩を落とし、錆びが出ないようケアしておきます。

ドライブギアは若干の摩耗と腐食はありますが、ブラシ研磨とグリスアップで大丈夫そうです。

ギア軸周りはベアリングが回転不良になっているので要交換です。ギアの傷みはありませんので大丈夫です。

本体カバーにあるピニオンギア上部ベアリングは錆びて固着していますので、新しいものと交換します。

組み上げして、動作を確認してみると、クラッチのリターンに違和感を感じたため、50回くらい動作を繰り返してみると、クラッチが戻らない時があることが分かりました。この現象をクラッチ動作不良とおっしゃっていたのだとようやく分かり、原因を探してみました。

 

珍しいケースだと思いますが、クラッチツメというパーツが、微妙に変形し、掛かりが浅くなっていることが分かりました。整形してきちんと掛かるように調整して改善しました。

再度組み上げ、動作確認を行ったところ、違和感も消えていましたのでこれで大丈夫だと思います。

90シーバスとファイトを楽しんでください。

 

 

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