今回はシマノアンタレスDCのオーバーホール依頼です。
シャリシャリした感じがするのでOHをとのことです。
ハンドル回転時のノイズについては、ギヤ軸やピニオンギヤ部のベアリングが原因であることが多いです。
そうでなければ各ギヤからノイズが出ている可能性が高いです。
今回の機種はどうか内部を見ていきます。
ハンドルを回すと確かにシャリシャリという感じの金属音がします。
まずハンドルノブのベアリングがら音を聞きながら探っていきます。
ギヤ軸のベアリングも問題なし、ピニオンギヤのベアリングも良好、スプール両軸受けもOKです。
となるとギヤからのノイズである可能性が高いため、ギヤを見ていきます。
まだ新しい機種なので、ギヤが摩耗してノイズを発しているというよりは、ギヤの潤滑不十分と思われます。
各ギヤに塗布されているグリスが若干オイルのようになっており、ノイズが出ているようです。
グリスの稠度を下げオイルのようなもので仕上げると、非常に回転がよく、軽く仕上がります。
代わりにシャラシャラという感じのノイズが出やすくなります。
また粘度が低いとベアリングにも入りやすくなるため、ベアリングノイズも出やすくなります。
ハンドル回転を軽く仕上げるか、ノイズのないシルキーな巻き心地を好むかは人それぞれです。
ギヤにはある程度の粘度があった方が優しいケアになります。