シマノ08ステラSW20000PGのオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノ08ステラSW20000PGのオーバーホールです。7月に08ステラSW4000XGのご依頼をいただき、今度は18000HGと20000PGの2機をお送りいただきました。このシリーズをたくさんお持ちで、大切にお使いになっているお客様ですので、作業はいつにも増して力が入ります。

このリールは、2008年に満を持して登場したシマノ最高峰のリールで、3つのSを極限まで磨き上げてユーザーからの最高レベルの信頼を獲得するというSRコンセプトに基づいて完成したモデルです。破壊は不可能と言わせるほどの耐久性を誇る強力無比に進化した最高傑作に仕上がっています。

今回は2機のご依頼ですが、20000PGの方をご紹介します。

ボディ内部は、グリスに若干の汚れがあり、乳白色になり始めていますので、海水が多少混入したようです。錆びは全く出ていませんので問題はありません。

相手が相手であり、年式的に考えても通常はギアの摩耗が進んでいるものが多いのですが、こちらの2機はギアの状態が非常い良好で、負担を掛けずに上手にファイトしていることが分かります。ギア周りのパーツ入手はできない機種なので、少し強めに調合したグリスでギアの摩耗が少しでも抑えられる仕上げにします。

 

メインシャフト、摺動部のグリスは水分の混ざった状態になっていますので、除去してから新しいメインシャフト用のものに塗り替えます。

 

ローラークラッチにはオイルと水分が混入していますので、一度洗浄してから組み直して動作不良を起こさないようケアしておきます。

ローター周り、アームカム部も若干潤滑不足になっていますので、防錆およびグリスアップにより海水に負けない状態にします。

 

この機種のデリケートな部分であるドラグ座金についても、乾燥すると破損しやすくなりますので、ドラグ専用の熱に強いグリスで仕上げます。

さすがに世界の最強モデルだけあり、ギアをはじめ主要パーツが非常に良好な状態ですので、まだ当分の間、問題なく大物とファイトできると思います。

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