今日もまた驚きがありました。
小型スピニングリールのお客様です。
何となくハンドル回転に違和感を感じる。重たくなったと思う。
とのことでメンテナンス開始。
実はメーカーにも同じ内容でメンテナンスを依頼し、正常の範囲内との
ことで異常なしと診断されたリールでした。
現状確認では恥ずかしながら私も全く感知できませんでした。
原因を探るべく全パーツを確認し、一つずつ組み上げながら動作をチェック。
少しでも違和感を感じたら徹底的にそのパーツを調べるという方法で、
作業を進めました。
すると、スプールを上下させるためのクロスギヤ(ウォームシャフト)の回転が
少しぎこちない感じがしたので、隅々まで拡大鏡で点検しました。
出てきました。
ウォームシャフトを押さえるパーツが肉眼では判別できないレベルで変形
しており、きちんとネジを締めたときだけ少し抵抗になっていました。
調整をして正常な回転に戻ったのですが、ユーザーの方の感知力には
つくづく驚かされました。
まるで自分の身体のように、医師でも気づかないわずかな異変に気付くのは
やっぱりユーザーさんご自身なんだなと改めて感心しました。
おや?と思ったことはできるだけ作業前に教えてもらえると、サプライズがあって
嬉しいです。