Selffishが教えるリールオーバーホール術(第13回)実践編(18バンタム右③)

第13回は、18バンタムの清掃工程についてです。

この工程は、パーツの一つひとつが見違えるようにきれいになっていきますので、作業としては一番達成感を味わえるのではないかと思います。違いを画像に収めておくなどそれぞれに楽しんでください。

清掃ではパーツクリーナーに漬けたり、超音波洗浄を行なう方法がよく紹介されていますが、Selffishでは余程ひどい汚れでない限り使いません。塗布する表面の脂分をしっかり落とさないと新しいグリスのノリが悪くなるという記事を見たことがありますが、油脂の残りより砂利やワッシャーの削れくずなど異物をしっかり取り除くことに注力しています。

そのためSelffishではブラッシングとエア洗浄だけでほぼ完了しています。

歯ブラシはきれいなものにどんどん替えていきます。あるいは少し汚れたら、すぐにシリコンスプレーできれいにしてください。シリコンスプレーは歯ブラシの洗浄にのみ使用します。

できれば、きれいにしたパーツはもう1枚トレーを用意して、そちらに並べていくと余計なゴミを拾わなくてよいと思います。

歯ブラシによる清掃にはパーツをきれいにする以外に、重要な意味があります。それは、パーツのヒビ割れや破損を確認できることです。ブラシで汚れを落としながら、パーツの異変にも気づくことができます。

特にギヤの歯をブラッシングするときは、拡大鏡(ムシ眼鏡)でよく見ると変形や摩耗に気づくことができます。

 

パーツの汚れ方を見れば、どこがどのように汚れるのかが手に取るように分かります。レベルワインド部周辺にはフィールド特有の汚れが付着しますので、海で使ったなとか、アオコやコケ、マッディな野池の泥など、よく分かります。

ギヤについては、歯の部分を丁寧にブラッシングしてあげます。歯ブラシが汚れていると意味がないので、ギヤの歯を掃除するときは、常にきれいにしてから使います。

純正のグリスはどちらかというと半透明や白っぽいものが多いので、汚れたグリスはすぐに分かります。金属が擦れる場所のグリスは、黒っぽくなっていますので、どこが摩擦が多いのかもグリスの色で分かります。

清掃工程で一番注意しないといけないのは、気づいていないワッシャーなどがブラシでどこかに吹っ飛んでいくパターンです。バネを飛ばしたりするのと違って、これは飛ばしたことすら気づいていませんので非常に厄介です。また不意に落ちてきたワッシャーなどは、正しい場所も分からなくなりますので、熟知するまではできるだけ分解時のパーツの画像をたくさん撮っておくと後で救われます。

テーブルの上はもちろん、下の足元などはできるだけ物を置かず、ワッシャーや小さなバネが落ちていないか、確認できるようにしておきます。ちなみに私は落ちたパーツを見つけやすくするため、椅子に座らず立ち作業台で作業しています。14時間くらい立ちっぱなしで体には良くないと思いますのでマネしない方が良いです。

Selffishではきれいに洗浄した後に、各パーツに「魔法のヴェール」という防錆防汚剤をブラシに付けて塗布します。強い保護膜ではありませんが、錆びにくく汚れがつきにくくなりますので。

魔法のヴェールの詳細はこちら

ブラシが入りにくい場所(ベアリングがおさまる場所、穴状の部分等)は、綿棒で汚れを落とします。隙間に入った砂利などがある場合は、エア洗浄が有効ですが、ベアリング(ローラークラッチも)にはNGです。

ペーパーウエスと歯ブラシを上手に使ってできるだけきれいにしてください。

それから、清掃時に注意が必要なパーツは、ドラグワッシャーとベアリングです。

ドラグワッシャーはカーボン製の薄いものは強くつかむと割れます。フエルトは破れます。取扱い注意です。

ベアリングはあまり手荒に拭いたり、ブラッシングすると隙間から異物が内部に入り込み、ノイズを発生します。

魔法のヴェールもベアリングには塗布しません。ベアリングは酷く汚れていたら交換、きれいならあまり触らないのが安全です。

次回はいよいよ最も難しい組立工程に入ります。

 

 

関連記事

最近の記事

  1. Selffishが教えるリールオーバーホール術(第21回)実践編(18ステラ⑤)

  2. Selffishが教えるリールオーバーホール術(第20回)実践編(18ステラ④)

  3. Selffishが教えるリールオーバーホール術(第19回)実践編(18ステラ③)

TOP