2台目のリールは、迷った末、18ステラC3000SDHHGをご紹介していきます。
ただし、スピニングリールについては、組み上げ時のバランスのとり方など非常にデリケートが部分が多いので、少しずつできそうなところからやっていけば良いと思います。
最も汚れが溜まりやすいスプール内ドラグ部やローター周りなどを整備するだけでも、安心して使えるようになりますので、そのあたりからスタートすると良いでしょう。
それでは早速作業開始します。
今回はスピニングリールの最重要機能である、ドラグ性能の低下を防ぐ整備になります。
スピニングリールのドラグ機構はスプール内部にありますので、その部分の分解清掃・グリスアップを行ないます。
まずドラグノブを外し、スプールを本体から分離してください。
ドラグノブについては、余程ひどい状態でなければ、分解しなくてよいです。
メインはスプール内のドラグ関連パーツです。
スプールエッジのザラツキや内側の汚れなどチェックし、塩の付着などがある場合は、歯ブラシで丁寧に清掃します。スプールエッジのザラツキについては、小傷の場合はとることはできませんので、汚れの付着の場合のみきれいに清掃します。
スプールを上向きに置き、針金状の抜け止めバネをピンセットで外します。
次に、
小判座金(和同開珎みたいな座金 アルミ) ⇨ ドラグ座金(A) フェルト ⇨ 耳付座金 ⇨ ドラグ座金(A) ⇨ 小判座金(ツノが4本のアルミパーツ) ⇨ ドラグ座金(B) フェルト
の順に取り外します。
最後にベアリング抜け止めを取り、ベアリングを外します。
スプール内部を綿棒で丁寧に清掃します。砂利が入っている場合は、エアダスターやコンプレッサーを使って、吹き飛ばすのも有効です。また綿棒は細い隙間に入らないときは、赤ちゃん用の綿棒を使うと良いです。
キレイに清掃できたら、グリスアップしながら組み上げていきます。
まずスプールの内側(裏側)のドラグ音を出すパーツが、非常に良く錆びています。(特に海で使う場合)
グリス(ACE-0)を塗布しておきます。
表側はベアリングをチェックしてから、グリス(SHIP-O)を塗布してセットします。
ベアリングをきっちり奥まで差し込み、抜け止めをピンセットでセットします。(飛び出し注意)
フェルトの座金に両面グリスを塗布し、セットします。
アルミの座金にもグリスをきちんと塗布して乗せていきます。
耳付座金はスプールの切れ目にきちんと合わせて、セットしてください。
フェルト、小判座金もグリス塗布してセットします。
抜け止めバネは、スプールにセットするための溝がありますので、そこにピンセットで入れ込んでいきます。
メインシャフトにセットして、スプールを手で軽く回してみて、時計回りの時だけクリック音が出ればOKです。
ドラグノブのスプールに接する部分にもグリスを塗布しておきます。
ドラグ部のグリス粘度は非常にデリケートで、わずかな違いで断続的な出方をするようになります。
釣行後の水洗いで少しずつグリスが流れますので、たまには新しいグリスに塗り替えてあげると、高い性能を維持できます。
次回はローター部分を整備していきます。
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