Selffishが教えるリールオーバーホール術(第17回)実践編(18ステラ①)

2台目のリールは、迷った末、18ステラC3000SDHHGをご紹介していきます。

ただし、スピニングリールについては、組み上げ時のバランスのとり方など非常にデリケートが部分が多いので、少しずつできそうなところからやっていけば良いと思います。

最も汚れが溜まりやすいスプール内ドラグ部やローター周りなどを整備するだけでも、安心して使えるようになりますので、そのあたりからスタートすると良いでしょう。

それでは早速作業開始します。

今回はスピニングリールの最重要機能である、ドラグ性能の低下を防ぐ整備になります。

スピニングリールのドラグ機構はスプール内部にありますので、その部分の分解清掃・グリスアップを行ないます。

まずドラグノブを外し、スプールを本体から分離してください。

ドラグノブについては、余程ひどい状態でなければ、分解しなくてよいです。

メインはスプール内のドラグ関連パーツです。

スプールエッジのザラツキや内側の汚れなどチェックし、塩の付着などがある場合は、歯ブラシで丁寧に清掃します。スプールエッジのザラツキについては、小傷の場合はとることはできませんので、汚れの付着の場合のみきれいに清掃します。

スプールを上向きに置き、針金状の抜け止めバネをピンセットで外します。

次に、

小判座金(和同開珎みたいな座金 アルミ) ⇨ ドラグ座金(A) フェルト ⇨ 耳付座金 ⇨ ドラグ座金(A) ⇨ 小判座金(ツノが4本のアルミパーツ) ⇨ ドラグ座金(B) フェルト

の順に取り外します。

最後にベアリング抜け止めを取り、ベアリングを外します。

スプール内部を綿棒で丁寧に清掃します。砂利が入っている場合は、エアダスターやコンプレッサーを使って、吹き飛ばすのも有効です。また綿棒は細い隙間に入らないときは、赤ちゃん用の綿棒を使うと良いです。

キレイに清掃できたら、グリスアップしながら組み上げていきます。

まずスプールの内側(裏側)のドラグ音を出すパーツが、非常に良く錆びています。(特に海で使う場合)

グリス(ACE-0)を塗布しておきます。

表側はベアリングをチェックしてから、グリス(SHIP-O)を塗布してセットします。

ベアリングをきっちり奥まで差し込み、抜け止めをピンセットでセットします。(飛び出し注意)

フェルトの座金に両面グリスを塗布し、セットします。

アルミの座金にもグリスをきちんと塗布して乗せていきます。

耳付座金はスプールの切れ目にきちんと合わせて、セットしてください。

フェルト、小判座金もグリス塗布してセットします。

抜け止めバネは、スプールにセットするための溝がありますので、そこにピンセットで入れ込んでいきます。

メインシャフトにセットして、スプールを手で軽く回してみて、時計回りの時だけクリック音が出ればOKです。

ドラグノブのスプールに接する部分にもグリスを塗布しておきます。

ドラグ部のグリス粘度は非常にデリケートで、わずかな違いで断続的な出方をするようになります。

釣行後の水洗いで少しずつグリスが流れますので、たまには新しいグリスに塗り替えてあげると、高い性能を維持できます。

次回はローター部分を整備していきます。

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