こんにちは Selffishの鈴木です。
ここのところ取材やイベントなどが多く、なかなかブログを更新している余裕(時間だけでなく心も)がなくなっていました。
仕方がないので精神安定剤であるルアーキャスティングに出かけ、ようやく通常の精神状態を取り戻しましたので、リールのトラブルとその原因をご紹介していこうと思います。
今回ご紹介するのは、初代コンクエストのクラッチレバーが戻らないというトラブルです。
このお客様はご自分でオーバーホールできる方で、最もよくある原因であるクラッチスプリングの破損は対処済みとのことで、クラッチツメが原因ではないかと予想されていました。写真の左側の銀色のパーツです。スプリングは下にあるバネでこちらは新品に交換済でした。
答えは、お客様の予想通りでした!
では、どこがおかしかったのか、見ていきましょう。
クラッチツメというパーツは、ハンドル軸についているストッパーギヤというパーツに押し返されてクラッチレバーを元の位置に戻すためのカギとなるものです。
このツメがストッパーギヤに引っ掛からなくなると、クラッチレバーがもとに戻らなくなります。
左が破損しているパーツで、右が新しいものです。
パーツの前面上部が帯状に削れているのが分かりますが、この程度では動作不良になりません。
パーツをひっくり返してみると、
円柱の突起がありません。欠けてなくなってしまったようです。
たったこれだけのことで、クラッチは戻らなくなってしまいます。
初代コンクエストだったため、メーカーには当然パーツ在庫はなく、Selffishへのお問合せとなったのですが、ダメ元でも聞いてみるものです。
15年くらい前に注文したパーツが当店に偶然残っており、それを使って修理ができました。パーツ在庫がない場合には、通常は中古パーツを探すことになりますが、このお客様は非常に引きが強く、新品パーツを使うことができました。
これでまたしばらくは活躍してくれることだと思います。ビッグフィッシュお祈りしています。