こんにちは Selffishの鈴木です。
今回は、ABUのAMB6500CSの不具合です。
本体カバーからちょこんと飛び出しているクラッチボタンは、実は内部でハンドルの軸のあたりまで連結されていて、ハンドルを回すことで押し戻される仕組みになっています。
クラッチボタンを押し込むと、内部にある3つの連結パーツがピニオンギアの押し上げと、ギア軸下にあるラチェットというパーツへの引っ掛けを同時に行ないます。
そして、ハンドルを回すことで強制的に元の位置に戻され、ピニオンギアとスプールが連結される仕組みになっています。
長年の間、クラッチを切り、ハンドルを回してクラッチをつなぐという作業を繰り返すことで、金属同士の接点が少しずつ削れてきます。
そして、最終的にはハンドルを回しても、カシュン・・カシュン・・という音だけが響き、クラッチが戻らない状態になります。
こうなる前の予兆として、ごくたまにですが、カタンとギアが抜けたような音がするようになります。
摩耗が少ないうちは、カタンとはいうものの、すぐにクラッチボタンが元の位置に戻りますが、摩耗が進むにつれカタンがカタカタになり、末期症状になるとカタカタカタカタという感じにクラッチが戻るまでの時間が長くなってきます。
こうなるとそのままでは釣りに支障が出るので、パーツがあれば交換、無ければ研磨してきちんと引っ掛かるようにすることが必要になります。
そもそも簡単に削れてしまうようなパーツではないので、通常より強い力を掛けないと動かない状態であることが削れているリールに共通する特徴です。
潤滑不足になっていてクラッチの動作が重たい、塩ガミや錆びによって強い抵抗が生じているなど、きちんとメンテしていれば防げるものがほとんどです。
大切なリールを永く愛用できるよう日頃からきちんとケアしてあげることが大切です。