シマノ 15プレミオ3000のオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノの電動リール 15プレミオ3000のオーバーホール依頼です。

この機種は、ボディ形状や内部のパーツまで04電動丸をそのまま継承しているため、製造コストを抑えることができており、とてもお買い得な電動リールです。とはいえ、モーターなど心臓部にあたる部分は最新のテクノロジーに置き換わっており、巻き上げ力も十分な性能を持っています。

電動リールに必要な基本機能だけを抑えていますので、操作がボタン一つで非常にシンプルで使いやすい。エントリーモデルとうたっていますが、ベテランの釣り人でも愛用している方がたくさんいらっしゃいます。

今回のお客様もベテランの方で、とにかくシンプルで使いやすいので釣りに集中できるということで、愛用されています。最大ドラグ力10kg、巻上げ力27kgという数値は、上位機種のものと比較すれば若干劣りますが、余程の魚でなければ十分戦える性能です。

しかし、ドラグ周りのパーツを常に良い状態にしておかないと、ドラグ力が低下してきますので、大物との戦いが難しくなってしまいます。

事前にお聞きしていた気になる点についても、やはりドラグ力が若干落ちているとのことでしたので、ドラグ周りをきっちり整備していきます。

分解を進めてい行くと、きれいにお手入れをされているようで、コマセ汚れなど全くなく、錆びも塩ガミも極めて少ない良いコンディションを維持されています。

破損しやすいクラッチカムやスプリング関連も劣化している様子はありません。

レベルワインド周りのパーツも、きちんと潤滑されており、問題ない状態です。

ドラグ周りのパーツだけ、グリスが液状化し真っ黒い液体になっていますので、こちらはケアが必要です。

 

電動丸の頃はなかったカーボンクロスのドラグ座金になっており、耐久性は大幅に上がっていますが、液状化したグリスにまみれると、断続的に滑るようになります。座金がカーボンクロスになったことで、摩擦熱による劣化がしなくなりましたが、グリスは熱により液化しますので、このような状態になってしまいます。高温に強いドラグ用グリスを塗布し状態を整えておきます。

ドラグ力、巻上げ力といった基本的な性能を低下させないようにケアしておけば、エントリーモデルと言えども十分に大物を獲ることができますので、初心者っぽいふりをしながら竿頭を連発してあげましょう。

関連記事

最近の記事

  1. シマノ 10ステラ2500HGSのオーバーホール

  2. ダイワ ミリオネアICV100Rのオーバーホール

  3. ABU アンバサダー4600C3の定期メンテ

TOP