シマノ19ヴァンキッシュC3000SDHHGのオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノ19ヴァンキッシュC3000SDHHGのオーバーホールです。一定期間使用したので、オーバーホールをしてほしい、ドラグノブのクリック音がしなくなったので直して欲しいとのことでした。

このリールは2019年に新発売となったもので、あらゆるパーツについて軽量化できるところを追求し、前モデルより更なる軽量化に成功しました。16ヴァンキッシュの同モデルが195gのところ、175gと20gも軽くなっています。そのうえ、ボディ剛性、ギアの耐久性、防水性能も向上し、軽さとパワーの両方で進化を遂げました。巻き始めの軽さが他を圧倒するクイックレスポンスシリーズの頂点となるリールです。

いつもどおり全パーツをチェックし、グリスアップによりコンディションを整えていきたいと思います。

まずドラグノブのクリック音ですが、こちらはたまに遭遇する不具合ですが、ドラグノブ内のパーツは販売されていないためノブごと交換するのが正当な方法になります。ドラグノブ組だと2,805円しますので、そのまま使用しているユーザーが多いようです。ステラの場合は、ドラグノブが10,120円しますので、そのまま使うのも分かります。

こちらは内部のスプリングが破損しているだけなので、適合するものと交換すればクリック音は復活します。シマノ純正の違う個所のバネを少し加工してほぼ同じバネが作れますので、お客様が良ければ、それで対応することができ、165円ですみます。

それでは各部をチェックしながら分解していきます。

スプール内ドラグ部は、ワッシャーに汚れは少なく良好な状態です。水洗いをするため少しずつ水分を含んでいきますので、清掃のうえドラグ用グリスを塗布してリフレッシュしておきます。

アームカム部は若干の汚れとグリス切れに近い状態なので、こちらもきれいに清掃してからグリスアップしておきます。

 

ボディ内部は汚れは少なく、水分の浸入した形跡はありませんが、ギア周りは少しずつグリスが無くなってきており、ハンドル回転時に乾いた感じの小さなノイズを発していたのはこれが原因のようです。

ギア周りは歯の部分にグリスが少なくなっており、潤滑不足になるちょっと手前の状態という感じでした。

 

摺動部の潤滑は十分でしたが、若干グリスの汚れがありますので、きれいにしてグリスアップします。

ベアリングはわずかにシュルシュルというノイズを発しているものが2個あり、新しいものに交換しました。

これで元々のシルキーな状態に戻りましたので、しばらくは快適に使っていただけると思います。

関連記事

最近の記事

  1. シマノ ヴァンフォード4000MHGのオーバーホール

  2. ABU アンバサダー2500CIのギア抜け修理

  3. シマノ 19ヴァンキッシュ4000XGのオーバーホール

TOP