シマノ バンタム1000SGの1年点検

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は久しぶりにオーバーホール実例のご紹介です。

昨年の5月にオーバーホールさせていただいた愛すべきオールドリール、シマノ バンタム1000SGです。

前回のOHから1年以内のご依頼ですので、いかにこのリールがオーナー様に愛されているかがよく分かります。

現状の確認では異音や違和感はほとんど感じませんが、レベルワインド周りは結構汚れが出ており、シーズン中きっちり活躍したようです。

早速分解して内部の状態を見ていくと、セットプレート周りはグリスが黒くなっている部分が多く、回転運動が相当量行なわれたことがよくわかります。しかし、グリスやオイルの揮発はほとんどなく、潤滑不足になっている部分はありませんので、各パーツの状態は良好に維持されていました。

 

レベルワインド周りは、グリスがだいぶ黒くなっており、元気がないような感じに見えます。こちらも清掃およびきれいなグリスでリフレッシュすると完全復活します。

 

ギア周りは、ドライブギア、ピニオンギアともに摩耗はほとんどなく、良好な状態です。古いグリスを除去して、新しいものを再塗布していきます。

 

ギヤ軸およびラチェット周りのグリスはひと際黒くなって、粘性も低くなっていました。ハンドル回転量の多さを物語っていますので、巻物の使用が多いクランカーなのかもしれません。

サイドカバー内にわずかですか、緑青が見られ、汽水域での釣りもされているようなので、除去および防錆処理をしておきます。

メッキパーツに発生した緑青は、残しておくとどんどん広がるため、除去と防錆処理が必要になりますが、柔らかい真鍮のブラシで落としていくと表面を傷つけることなく、緑青だけを除去できるので有効です。

スプール両軸受けに回転性能の高いベアリングが換装されていることもあり、非常に回転性能が高く、気持ちの良いロングキャストが可能なリールに仕上がっています。とても40年前のものとは思えないハイスペックです。

まめにメンテナンスを実施して、大切に使用すればまだまだ最近の機種に負けない活躍をするはずですので、歴史を感じながら自然を楽しんでいただきたいと思います。

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