今回はシマノ98ステラ2500SDHのOHです。
クラッチ切り替えが効かず、ハンドルが逆転してしまうとのことです。
ハンドル逆転の切り替えが効かないケースは、ローラ―クラッチの動作不良が原因で、場合によってはパーツ交換が必要になります。
年数が経過している機種の場合、パーツが入手できないため修理不能となることがありますが、できる限り対処法を考えて作業します。
まずは原因の確認が先決なので、早速内部を見ていきます。
ローターを外したところで、第一の難関、フリクションリングの溶解が起こっていました。
溶解したゴムはローラーの内側、ローラークラッチ周り、本体にまで飛び散っています。
そして、ローラークラッチの隙間にも入り込んでいました。
クラッチの切り替え部にも詰まっていたため、切り替えの動作が不良になっていたようです。
専用の溶剤でゴムを除去し、ローラークラッチ内部の清掃を行って正常な動きに戻します。
内部のギヤ、ベアリングの状態もチェックしてみると、非常に良好な状態で、ギヤの摩耗などほとんどありません。
フリクションリングを後継機種のシリコン素材のもので補充し、コンディションを整えました。
突然ハンドルが引っ掛かったり、重たくなって回しにくくなるなどの現象は、このフリクションリングが原因であることが多いです。
2021年11月01日 00:49