マツモトーイA-2000のオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は道楽さんの名機、マツモトーイA-2000のオーバーホール依頼です。

「キャスト時におもちゃのような音がするのが気になる、いろいろ調べたらブロンズブッシングが原因のようだ」とのことです。

元々、ゆったりとした独特のキャストフィールを感じるために、あえてブッシングにしているリールなので、特に異常ということではないかもしれないなあと思いながら、内部のパーツをチェックしていきます。

五十鈴さんのリールは、ピニオンギア周りからノイズが出ることがありますが、今回はキャスト時とのことなので原因は別のところにあると考え、ご指摘のあったブッシングの状態はもちろん、レベルワインド部やスプールも調べていきます。

ブッシングは特にスプールがガタつくような摩耗もなく、恐らくおもちゃのような音の原因ではなさそうです。

次にレベルワインド部を見ていくと、こちらはだいぶ汚れがあり、グリスも黒くなっていますので、潤滑不足になっています。

 

しかし、こちらもおもちゃのような音にはならないと思われますので、次にスプールに連結するコグホイール、アイドルギア、ウォームシャフトと見ていきます。

 

こちらも若干の摩耗はありますが、大きな損傷はなさそうです。

清掃グリスアップのうえ、組み上げてみると、スプールを回転させたときに、わずかに引っ掛かりがあり、スプール回転に軽い抵抗がかかることが分かりました。

引っ掛かり具合をよく観察してみると、アイドルギアの回転に引っ掛かりがリンクしていることが分かり、原因がおぼろげに分かってきました。

アイドルギヤに引っ掛かる位置のマーキングをして、ギアの歯を見てみると擦り減っているのが分かりました。

1か所のわずかな引っ掛かりなのですが、キャスト時に高速で回転するとカチカチカチカチという音が出ますので、なるほど、これがおもちゃのような音か・・と腑に落ちました。

拡大鏡で見ても見落としてしまうレベルの摩耗でも、ユーザーは明確に感じ取っていると、いつもながら驚かされました。

 

 

 

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