こんにちは Selffishの鈴木です。
今回はハンドル回転時にコトンコトンとノイズが出るためOH依頼となりました。
現象としては、スローリトリーブでカチン、カチンと微振動が生じ、高速巻きだとかなり気になるゴトンゴトンというノイズが手に伝わります。
よく観察すると、ハンドル1回転に2回、同じ位置で振動が生じるため、ギアシャフトに装着されているドライブギアやウォームギアに原因がありそうです。
早速分解して全パーツをチェックしていきます。
ウォームギアには異物や傷はないので、ドライブギアが原因と断定して細部までチェックしていきます。
肉眼では異常が確認できないため、もう一度組み直して、ノイズの出る位置でギアにマーキングをします。
その後ギアの歯を拡大してチェックしてみると、
ギアの歯に小さな傷が2個ついています。
肉眼では確認が難しいレベルの微細な傷ですが、ハンドル回転時には結構なノイズとなって、不快な振動を発します。
どのようにしてついたのかははっきりしませんが、落下などで想定外の力をかけたり、スプリングのようなパーツが外れてギアに挟まれるとできることがあります。ハンドルに抵抗がかかって無理に回した記憶があればその時についた傷です。ベイトリールの場合、ハンドルを逆転させるモードがありませんので、引っ掛かりに気づいたとしてもそのまま強引に回すしか道がありません。
この機種については、ピニオンギアとドライブギアのパーツ販売がありますので、パーツを取り寄せて組み替えることで新品のような巻き心地が蘇りました。
ギア周りのパーツが入手できるリールは良いのですが、オールドリールやパーツ生産が終了している機種の場合は修理不能となりますので、少し年数が経過している機種の場合は、ハンドルの引っ掛かりが出たら無理に回転させずに、そのままの状態でホーバーホールに出しましょう。