シマノ03コンクエスト201DCのオーバーホール

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回はシマノ 03カルカッタコンクエスト201DCのオーバーホールです。主にボートシーバスで使用していた機種でしたが、メカニカルブレーキキャップを欠損してから、使っていなかったものです。当店にあったコンクエスト用のキャップ一式をお付けしたところ、使えるようになったのでということで、オーバーホールのご依頼をいただきました。

このリールは2003年に登場し、夢のブレーキシステム「DC」を搭載して話題となったモデルで、キャストごとに最適なブレーキ力を解析し、1000分の1秒単位のブレーキパターンとして電子回路にプログラムしています。

これにより従来20000回転の初速スプール回転を30000回転まで引き上げつつ、バックラッシュの危険を最小限に抑えることに成功しました。発電コイルによりキャストのたびに充電される仕組みで、電池不要で気を遣うことなく使用できる神領域のリールと称されました。

長い間使用していなかったものなので、グリスの劣化と汚れがあると思いますので、きれいに蘇らせていきます。

 

まず本体内部は、やはり前回使用までに溜まった汚れと、グリスの劣化が進んでおり、ご機嫌斜めという感じの表情です。しかし、使用感はあまりないので清掃・グリスアップによりかなり良いコンディションになると思われます。グリスやオイルといったケミカル類も、20年前のものとは比較にならないほど高性能になっていますので、グリスを塗り替えるだけでも大きくフィーリングが変わります。

 

レベルワインド周りも塩ガミはありませんので、劣化したグリスと汚れを除去して新しいものに塗り替えていきます。

ギア軸にあるプラスチック製のギアも破損していることが多いので、細かくチェックして傷みがないことを確認してからグリスアップします。

 

ドライブギア、ピニオンギアも表面が変色してはいますが、状態としては良好ですので、きれいに清掃してから、ギア用のグリスで仕上げます。

長期間キャストしていないと、充電されていない状態になりますので、初めのキャストはDC音がなく、作動しませんが、数キャスト目からは特有のキーンという電子音が鳴りはじめ、回路が働きだしますので神領域の飛距離をたっぷりと楽しんでいただけます。

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