シマノ オシアコンクエストCT200HGの内部状態

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノ オシアコンクエストCT200HGのOHが、違うお客様からのご依頼で2件続いたので、内部の比較をしてみようと思います。

1台は1年間週3ペースで使用したオシコンで、もう1台は2年間週1ペースで使用したものです。

どちらも釣行後の水洗いなどお手入れはされている方のものです。

1シーズンの使用と2シーズンの使用でどれくらい内部の状況が変わるのか見ることができます。

左側の画像が1シーズン使用でシーズンオフにOH依頼、右の画像が2シーズン使用してOHするものです。

 

1シーズンならかなり頻繁に釣行していてもグリスは残っており、錆びや腐食は出ないだけの潤滑はされています。一方、2シーズンになると、グリスの残りはわずかで、ギア軸の付け根には錆びが出始めています。

 

続いてドライブギアですが、こちらも1シーズンならギアの歯やドラグ部にグリスが少し残り、潤滑不足にはなっていない状態ですが、2シーズンになるとギアは全体的に乾いており、歯の部分には緑青が発生しています。

 

ピニオンギアもドライブギアと同様な感じです。やはり2シーズンのギアの歯には緑青が発生しています。ピニオンギアを支えるヨークというパーツにもグリスが残っている1シーズンものと、グリスが塩に替わっている2シーズンもので差が出ています。

 

レベルワインド周りは、1シーズンならグリスの汚れはあるものの錆びは出ていませんが、2シーズンになると錆びによりベアリングが固着し、回転していない状態でした。

 

最後にギア軸部ですが、1シーズンは錆びもなくベアリングも比較的スムーズに回転していましたが、2シーズンはベアリングの錆びがプレート・軸本体にも進み、ベアリングは完全にゴロゴロの状態でした。

このような違いは、使用期間が2倍であることももちろんありますが、もっと大きいのは、使われない数カ月のシーズンオフの期間があったことです。毎週使用しているリールはあまり錆びや固着などは出ません。錆びて固着するには全く動かさない期間が1カ月以上必要ですので、オーバーホールせずに保管した期間があったかどうかが大きな差になります。

メーカーさんの推奨する毎年シーズンオフにはオーバーホールしましょうというのはこのためです。

どちらのリールもオーバーホールして必要なケアをすれば、良いコンディションになりますが、錆びが出ていると交換すべきパーツが多くなりますので、結局毎年オーバーホールしているのとそれほど変わらないコストになります。毎シーズン不具合のない状態で快適に使うには、毎年オーバーホールが理想ですが、せめてシーズンオフでもたまにハンドルを回して、動かしてあげればかなり錆びや固着は抑えられます。お試しください。

 

関連記事

最近の記事

  1. シマノ19ステラSW14000PGのオーバーホール

  2. シマノ99スコーピオンアンタレス5のオーバーホール

  3. シマノオシアコンクエストCT200PGのオーバーホール

TOP