Selffishが教えるリールオーバーホール術(第2回)TOOL編

前回につづき、リールオーバーホールができるようになるための基本的な知識をご紹介します。

第2回目はマイナスドライバーについてです。

マイナスドライバーはプラスドライバーと違って、先端の大きさで番手が規格されているわけではなく、厳密にはネジの直径とドライバー軸の長さで対応する番手が定められています。したがって、使用されているネジに最も適合するものを探していくことになります。

リールに使用されているネジに合わせて、ドライバーを探さなければならないため、なかなかぴったりのものが見つかりません。ドライバー先端部分の幅と厚さが丁度良いものを使わないとネジをなめたり、リール本体を傷つけたりすることになりますので要注意です。

ただ、リールにおいては、マイナスネジを使っているケースはそれほど多くないので、その都度使用するドライバーを選んで使うようにします。

よく使用するサイズは、幅4mm×厚さ0.8mm、幅3.5mm×厚さ0.6mm、幅3.0mm×厚さ0.5mmです。

WERA(ヴェラ) ステンレス マイナスドライバー 0.8×4.0×100

BONDHUS(ボンダス) マイナスドライバー 刃先3.5mm

あまり売ってはいませんが幅4mmで厚さが0.6mmのものもあると重宝です。私は幅4mm×厚さ0.8mmのドライバーの先端を研磨して0.6mmにしたものを使っています。

少し大型のマイナスドライバーで幅5.5mmというサイズが稀に必要になることがあります。これは完全になめてしまったネジを外す時や、シマノの初代コンクエスト、アンタレスなどのハンドルノブ内に使用されている特殊形状のナットを外す時に使用します。必要になることがたまにあります。

Wera(ヴェラ) マイナスドライバー5.5×125 110007

その他に非常に小さなマイナスドライバーが必要になることがあります。本来の用途ではありませんが、のちにご紹介することになるEリングという難敵を攻略するために、精密ドライバーの0.7mm、1.2mmというサイズが必要になります。

ベッセル(VESSEL) 精密ドライバー TD-51 -0.7

アネックス(ANEX) 精密ドライバー 時計用 -1.2 No.71

マイナスドライバーはネジの締め緩め以外に、バネを縮めて押し込んだり、いろいろな使い方をしますので、多くの種類を持っていた方が安心です。

「Selffishのおすすめ!」にも記載していますが、マイナスドライバーはプラスドライバーでは緩めるのが難しいネジに対する最終手段となることがありますので、救世主的な活躍をたまにします。同時に力を加えて使う場合、ネジから外れやすく、手に刺さるのは大抵マイナスドライバーです。最も緊張感をもって接する必要があるTOOLです。

次回は六角レンチドライバー、トルクスドライバーです。

 

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