シマノ 22ステラ4000XGの違和感改善

こんにちは Selffishの鈴木です。

今回は、シマノ22ステラ4000XGのハンドル回転時違和感の原因特定と改善についてです。

別の個所に不具合が生じたため処置する目的で作業をしましたが、ハンドル回転時にステラらしくない微振動を感じ、全パーツをチェックしてみることにしました。特にスプールが下がっていくときに微振動を感じるのでウォームシャフト、摺動部のどこかに原因があるのではないかと予想して分解・チェックしていきます。

当機種以前のステラに比べて、一層徹底したガタツキ防止策が各部に施されているため、わずかな隙間すらない状態に設計されていて、分解作業も各部の固定ボルトを外しただけでバラバラと分解できるようにはなっていません。構造を理解していないと難しくなっていますので、注意が必要です。ステラ以外の機種でも、23ヴァンキッシュなど同様の構造を採用しているものがあります。

またアームカム部も美しい外観が重視され、従来の固定ボルトとは違う工夫がされており、取付・取り外しには注意が必要です。この部分は緩みが出やすい箇所ですので、必ずねじ止めが必要になります。

 

決められた手順に従って、各部に無理な力を掛けないように分解を進めていき、いよいよウォームシャフト周りが確認できるようになりました。クロスギアの溝に削れた跡があったり、現象を説明できる原因が必ず存在しますので、小さな変化も見逃さないように拡大鏡でチェックしていきます。

クロスギアの溝をチェックし、ウォームシャフトギアに目を向けると、バネの形状がおかしいことが分かりました。本来収まるべきところに収まっておらず、ウォームシャフトとギアがきちんとセットされていない状態になっていました。これによりスーパースローオシュレートがさらにスローになっており、スプールが下がるときにスプリングが外れた状態で回転するためノイズが出ていたようです。

スプリングを交換し、正しい位置に収まることを確認してから、組み上げしていきます。

 

簡単に外れたりするパーツではないので、経緯は不明ですが、正常な状態に戻り、滑らかなサイレントドライブらしい巻き心地になりました。

念のため、ドライブギア、ピニオンギアもチェックしてから、グリスアップし組み上げします。

 

組み上げ完了後の動作確認では、気になっていたノイズはなくなり、スムーズな動作になりましたので、これでひと安心です。

 

関連記事

最近の記事

  1. TC-01R(トライアングル)右ハンドル入荷しました!

  2. ダイワ スパルタンIC150Hのオーバーホール

  3. シマノ 20メタニウムXGのベアリングチューン

TOP